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2012.04.10
セザンヌを見に行こうよ、と友だちと出かけたのに、美術館の前で呆然とする。休館日だったのだ。その代わり、たっぷりと桜を見ながら歩く。まだ散らないで、もう少し、と思うくらい満開の桜。青空の下、坂道の途中で見る桜は、本当に、心の一か所がぽっとあたたかくなるような、そういう気持ちになる。
青山で、カール・ラガーフェルドが撮った写真展を見ようよ、と駅に着いたが道に迷ってしまった。この辺りはよく歩くはずなのに、ちっともそこに行きつかない。
電信柱の住所表示など見ながら友だちと歩いていると、郵便配達のバイクに乗った男の人が声をかけてくれた。
「どこに行きたいんですか?」
住所を言うと、
「あ、それは9班だな……」
どうやら担当が違うらしい。それでも、大体の場所を教えてくれる。
たどり着いたギャラリーは、倉庫のようにがらんとしていて、端正で、きちんと管理されていて、とても素敵だった。かけられている写真を見て、美意識がすべてなんだなあ、と思う。美意識って、ある程度までいくと、こわいくらいに周りの空気を支配する。
芸術というのは病の一種だ。そしてそれは、なんと美しい病であろうか。