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2024.11.26

懐かしいというにはまだ早いけど

久しぶりの友人と食事。

近いから、と油断していたら時間ぎりぎりになってしまった。街はもう師走の雰囲気さえただよっている。雨予報だけれど、傘をささずに約束の場所まで辿り着けそうだ。
到着し、個室のドアを開けると懐かしい顔が見えた。なんだかのんびりとした、いい表情だったから、会わなかった間のよき時間のことをほんのり想像する。
季節は移ろい流れるのだし、人もまた変化していく。それでも、時折会って近況を報告しあい、こうして話せることを幸せだと穏やかに思う、それを友情と言わずになんというのか。
本音を話しすぎて少し恥ずかしいけれど、それでもそれがきらきらと楽しくて、時間という波にもまれて鈍く光るガラス玉みたいなひとときだった
冷静でも情熱でもその狭間ですらない、炭火みたいな熱さを抱えて帰る。タクシーに乗る頃には雨が降り始めていたけれど、そのせいで、その日はずっと温かだった。